冒頭の1巻から過去にはない重さと暗さ

惹きこまれるストーリー

この辛くて悲しいストーリーの親なるもの断崖1巻は、冒頭からかなりハードな内容。 普通のコミックからは、想像もつかない、曽根富美子ワールドの重たく辛い内容で始まります。 と、いうのも物語の舞台となる、昭和初期の北海道室蘭の施設です。 もしくは売春宿に青森から親に売られてきた4人の少女が身売りをされる悲しいシーンからこれが始まるのです。 彼女達の父は、「娘を売ってでも家を守る」という、考えのようです。
現代では、それは考えられません。
最年長の松恵、妹の梅、武子、道子が1巻では登場します。 これは彼女達4人の中でも、松江、梅、武子の3人は、かなりの美人で初潮も近いものです。 もしくは既に始まっていることから、すぐに仕事をはじめます。 しかし、このように最年少の道子は、見た目も酷く、最初から「醜女」の扱い。 人目に出さずに、裏で仕事をすることになります。 道子は、家族に売られる時も、一番価値にならなかったことから、「おまえは、女ではない」などと、本当にひどい悲しい暴言を何度も吐かれます。 そしてこういった場所に来てすぐに、女将からも醜女扱いを受けます。 強くなんとしてでも女郎になりたいという気持ちが生まれます。 道子に至っては、1巻では、殆ど登場しません。

1巻を読み始めたら絶対に続きが欲しくなる

苦手意識があっても1巻だけで辞めない

社会勉強にも

また最低な環境の女郎部屋へと下っていき、病にかかります。 栄養失調になりながらも、人としての扱いは、受けられず、ひたすら酷い容姿で働き続ける道子の姿は切なくなります。 見ているだけでも悲惨ですが、現実にこの話と同じようなことが行われていたのか、と考えてみると、苦しい気持ちがこみ上げてくるものです。 道子は、最後は、事件に巻き込まれて殺されてしまうという、本当になんとも辛い人物です。 道子の人生を考えてみると、辛い展開の1巻は、かなりハードすぎる書かれ方をしているため、読んでいて苦しくなることでしょう。
また道子以外にも、美人の3姉妹にも不幸ばかりが、彼女に訪れます。
廃刊になった親なるもの断崖の1巻は、まさに4人の不幸の物語だと言っても過言ではないでしょう。 と、いうのも長女の松恵は、幕西遊郭の売春宿に訪れたその日に、すぐに客を取りに出向きます。 そしてそのまま自殺となります。 武子に関しては、肝の座った対応、才能がある言動や行動が認められ、芸妓としての修行を行いはじめ、芸子としての名を上げていきます。 とはいえ、過激ないじめや暴力、様々な問題も彼女を襲い続けます。

続きを読みたくなる1巻のストーリー

ちゃんと読まなければわからない1巻の裏の話

人間の本当の強さとは

土地の有力者の後ろ盾となりますが、1巻では苦しい感情や苦痛を感じていた姿、言葉などがナマナマしく描かれているため、読んでいるだけでも、気分が重たくなってしまいます。 そして梅は、客と恋仲になります。 しかし恋仲になった客は、逮捕、投獄されてしまい、ヒトトキでも幸せを感じた時間は、一瞬にして砕け散ってしまうのです。 梅は、恋人とのことを隠しながら、タコ部屋で働く男たちを相手にする、安値の隠し部屋に転売されてしまい、苦しい日々を過ごします。 体臭便所女郎となった、梅は、「道子」と名乗り、働き続けます。 そして、この作品のラストには、前述にもある通り、最も過酷だといわれている、鉄道産業の人間の元に嫁ぐことになり、一部は終わるのです。
1巻は、かなり読んでいて心が痛み、苦しい気持ちになるばかりの作品です。
まんが王国で読んでいて、すっきりとした感情や救われた気持ちに、なったとしても、すぐに重たく暗い、どん底に戻ってしまう、内容の物語となっています。 この悲しい物語の始まりは、圧倒的な悲惨な状況ばかりが描かれています。 それはやはり「最初は、ひたすら風俗の女たちの悲惨な現状」が描かれているといえるでしょう。 しかし迷いながらも送られてきた少女たちが強く、生きる姿は、どこか惹かれるものがあり、明るい気持ちを期待したくなる内容となっているものです。 貧しい貧困層の生き方、苦しみながらも生きる女の生き方、これは、とても学べることが多いものとなっていることでしょう。 読まなければ、親なるもの断崖という作品は、理解をすることができない作品だともいえます。

1巻だけで辞める人は少ないようです


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